当社が運営する「Circular Economy Hub」は、2021年より毎月開催してきたサーキュラーエコノミーが各業界や領域に広がる未来像を学んでいただけるオンライン学習プログラム「Circular X」を、「Refuturing(リフューチャリング)」としてリブランディングし、新たなシリーズとして始動しました。未来を再構想する対話の場として、毎月開催しています。
8月のテーマは、「コンヴィヴィアルな循環型未来へ。関係性を変容させる『バウンダリーオブジェクト』をどうデザインする?」です。
コンヴィヴィアルな循環型未来へ。関係性を変容させる「バウンダリーオブジェクト」をどうデザインする?
サーキュラーエコノミーの実現には、循環型バリューチェーンを実現するための動静脈・動動脈連携やセクターを超えた産官学民連携など、「パートナーシップ」のデザインが欠かせません。しかし、組織としての目的も時間軸も言語も関心も異なる多様なステークホルダーとつながり、ゼロサムではない共創型の関係を構築することは決して簡単ではありません。
私たちはいかにして持続可能な循環型の未来というビジョンの実現に向けて、個々が自律しながらも互いに支えあい、ともに繁栄していくコンヴィヴィアル(共愉的)なパートナーシップを構築することができるのでしょうか。またそのようなパートナーシップの実現に向けて、どのように異なるステークホルダーの関係性を変容させていくことができるのでしょうか? そこでヒントとなるのが、「バウンダリーオブジェクト」という概念です。
バウンダリーオブジェクトとは、社会学者の Susan Leigh Star と James Griesemer が1989年の論文で提唱した概念で、「異なる社会的世界(専門分野・部署・立場)にまたがって存在し、それぞれの現場のニーズに合わせて解釈できるだけの『可塑性』を持ちながら、どの現場でも同じものとして認識されるだけの『頑健性』を併せ持つ対象」のことを指します。バウンダリーオブジェクトは、完全なる共通の定義や理解を持たない人々同士の協働を可能にするための媒介物であり、それには概念やデータ・ダッシュボードのようなものから、プロトタイプのような具体的なものまでが含まれます。
今回の Refuturing では、この「バウンダリーオブジェクト」の視点からサーキュラーエコノミーという概念やサーキュラーデザイン実践を捉え直し、素材や製品といった目に見えるものではなく、関係性という目に見えないものをデザインの対象として扱うことで、どのように異なるステークホルダーの協働を可能とし、環境にも社会にもインパクトをもたらし、経済的にも合理的なサーキュラーエコノミーを実現しうるのか、という点について、参加者の皆様とともに考えていきます。
当日は、テーマとなる「コンヴィヴィアリティ」や「関係性」、「バウンダリーオブジェクト」の概念に着目したサーキュラーエコノミーに関する海外の最新論文の紹介に加え、実際に Circular Economy Hub 編集部が企業や自治体との協働プロジェクトの実践において感じたバウンダリーオブジェクトの価値、国内外における具体的な事例の紹介などを通じ、抽象的な概念を実践可能なフレームワーク・ノウハウへと転換し、実際の業務に役立てていただくためのヒントをお届けします。サーキュラーエコノミーや循環型ビジネスの実現に向けたパートナーシップの構築やデザインに関心がある方、課題をお持ちの方や、コンヴィヴィアリティやバウンダリーオブジェクトという概念に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にご参加ください。
当日のイベントに関わるキーワード
本イベントは、下記キーワードに関心をお持ちの方に大変おすすめです。
#循環者 #循環者経済 #産官学民連携 #動静脈連携 #動動脈連携 #地域関係資本 #バウンダリーオブジェクト #コンヴィヴィアリティ #サーキュラーデザイン #コモンズ
参考記事
- 住民同士で350メートルの食卓を囲む。「ボンジュール」が飛び交う、パリ14区の“超ご近所”づくり(IDEAS FOR GOOD)
- 堆肥づくりは心の教育。源流域・岐阜郡上で広がる、市民主体の地域循環(IDEAS FOR GOOD)
- “できない”を隠さない「弱いロボット」。開発者の岡田教授と考える、テクノロジーと私たちのコンヴィヴィアルな関係(IDEAS FOR GOOD)
- デンマークのKontrapunktが示す「誠実なデザイン」の設計論。社会を動かす“意味”の構築と責任を問う【イベントレポ】(IDEAS FOR GOOD)
イベント概要
- イベント名:Refuturing: コンヴィヴィアルな循環型未来へ。関係性を変容させる「バウンダリーオブジェクト」をどうデザインする?
- 日時:2026年8月31日(月)19:00-21:00(開場:18:50)
- 定員:30名(先着順)
- 言語:日本語
- 場所:オンライン(Zoomで配信いたします)
- 参加費用:
- 一般:2,000円
- Circular Economy Hub 読者会員:1,000円(Circular Economy Hubサイトで当イベントの告知記事にログインのうえ、最下部記載のクーポンコードをご入力ください)
- Circular Economy Hub コミュニティ会員:無料(Slackにて配信する無料クーポンコードをご入力ください)
- 学生 1,000円(大学院生・社会人を除く。参加者情報記入フォームに学校名をご記入ください)クーポンコード:fP3Bri6g
※コミュニティ会員・読者会員の詳細はこちら(コミュニティ会員へご参加いただくと、過去イベントのアーカイブ動画が無料でご覧いただけます。(一部を除く))
▶️ イベントの詳細・お申込み:https://refuturing06.peatix.com
当日の流れ
- 19:00:オープニング・イントロダクション
- 19:10:インスピレーショントーク
- 加藤佑( アーティクル株式会社 代表 )
- 20:10:パネルディスカッション テーマ「バウンダリーオブジェクトはどのようにデザインしうるのか?」
- 有福英幸( アーティクル株式会社 代表 )
- 筧大日朗( アーティクル株式会社 代表 )
- 加藤佑( アーティクル株式会社 代表 )
- 20:40:質疑応答
- 20:55:クロージング
- 21:00:終了
※上記の予定は変更となる場合がございます。
スピーカー
加藤 佑(アーティクル株式会社 代表取締役)

社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」創刊者。循環経済専門メディア「Circular Economy Hub」、横浜市における循環都市移行プラットフォーム「Circular Yokohama」を展開。企業・自治体・教育機関との連携によりサステナビリティ・循環経済推進に従事。ニッコー株式会社・社外取締役。大学院大学至善館 Circular Futures Design Center センター長・特命准教授。東京大学教育学部卒。
有福 英幸(アーティクル株式会社 代表取締役)

京都先端科学大学 国際学術研究院 特任教授/大阪大学大学院工学研究科 非常勤講師 千葉大学工学部工業意匠学科卒。広告会社にて、企業のブランディングやデジタルコミュニケーション に従事。デジタルクリエイティブの新しい表現に挑戦し、CannesやOneShowなど国内外の広告賞を多数受賞。またサステナブルな社会を目指すwebマガジンを発刊し編集長として運営を手掛ける。ソーシ ャルイシュー、メディアの知見を活かし、より社会的なインパクトを創出すべく、2012年にフューチャ ーセッションズを立ち上げる。クロスセクターの共創による社会イノベーションの実現に向けて、市民参加型のまちづくりや企業主体のオープンイノベーション、産官学民連携プラットフォームの運営など 、多数のプロジェクトを推進。 専門は、共創プロセスのデザインとファシリテーション。特に「バックキャスティング」アプローチに よる未来洞察や社会課題の解決、新規事業の創出を得意とし、共創を促進する人材育成に展開。 注力しているテーマとして、エネルギー、食の観点からのシステムチェンジに注力。 つくりたい未来は、次世代が今よりもよくなる可能性を感じられる社会。
筧 大日朗(アーティクル株式会社 代表取締役)

富士ゼロックスにてソフトウェア開発に従事した後、2007年より同社のコンサルティング部門KDIにて知識経営リサーチ・コンサルタントとして、未来シナリオを基点とした事業革新を支援。2012年にフューチャーセッションズの創業から参画し、2026年6月よりアーティクル株式会社 代表取締役/未来デザイン事業リード。住友化学、味の素、AGC、NISTEPなどとの共創による事業開発・組織開発・地域開発を多数手がける。国際大学GLOCOM客員研究員。慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程修了。現在の関心は、AIとの共創による未来デザインの可能性。SF小説とクラフトビールが好き。
イベントシリーズ「Refuturing」について
Circular Economy Hub が展開する月1回のイベントシリーズ。持続可能な循環型の未来への移行を牽引するソートリーダーや実践者をゲストに迎え、多様な視点から直線的な成長の物語を問い直し、人間と自然、現在と未来との関係性を編み直すサーキュラーデザインのあり方を探索します。
※Refuturing(リフューチャリング)とは?:気候危機や紛争などが複雑に絡まり合うポリクライシス(複合危機)を引き起こし、私たちから持続可能な未来を奪いつつある(Defuturing:デフューチャリング)既存の経済社会システムや制度、価値観を前提から問い直すことで、人と世界との関係性を修復し、あり得たかもしれない別の未来やより望ましい未来を再構築するための思考法や実践
主催:Circular Economy Hub
アーティクル株式会社が運営するサーキュラーエコノミー(循環経済)専門メディア&プラットフォームです。国内外のサーキュラーエコノミーに関する最新動向や事例、洞察、イベント、ワークショップなどを提供。日本と世界各地にいる編集部メンバーの専門的知見と国内外のネットワーク、実務経験から得られたノウハウを通じ、企業・自治体の皆様のサーキュラーデザイン、サーキュラービジネス、サーキュラーシティ移行を支援しています。
URL:https://cehub.jp
自治体向けサーキュラーシティ移行支援
- Circular City Transition Guide(サーキュラーシティ移行ガイド)
- Circular City Transition Indicator(サーキュラーシティ移行指標)
▶️ イベントの詳細・お申込み:https://refuturing06.peatix.com
